2012年11月6日火曜日

東京雲ストーリー4

堺雅人さんだと思っていた人物は、
ダンボールのお面をかぶったリス君だったので
朱鷺と雲は、はっきりとがっかりしていた。

「えへへ。騙された?この絵僕が書いたの。上手いでしょ?森のお絵かき教室に通っているんだよ」

「てめーなめんじゃねーよ!この馬鹿がっ。」と雲
「やっていいことと悪いことがあるんだって、お絵かき教室で教えてもらいな」と朱鷺

「草食系きどってんじゃねーぞ?毛をむしるぞ!」と雲
「いや、草食系というか、草食なんだけどな…。なんか失敗しちゃったようですね…僕は…」とリス君

気まずさの埒が明かないため、三人で食堂へ

「はー。リスがテンション下げやがってさー」
「す、すみません…」

「はい! コーヒー豆のかき揚げ丼!お待ち!」と食堂のおじさんがどんぶりをテーブルに置く。

「え!ま、まさか」

「堺雅人さん!?」

ぴったりと揃った三人の声が食堂にこだました。